入管法改悪案取り下げのニュースが入ってきましたが、現行の入管法には依然として問題が山積みです。引き続き、賛同人を募ります。今後の詳細は後日お知らせいたします。(当初「入管法改悪に反対する」目的で募っていたため、万が一賛同を取り消したい方はメールでご一報ください。)[2021年5月19日午前更新]
【入管法改悪に反対する在日コリアンの声を募ります!】

現在、入管法改悪案が日本の国会で審議されています。
近年、非正規移民・難民を何年も収容するという長期収容問題が世界からも批判されており、日本政府は長期収容問題を「解消」するため入管法を改定しようとしています。しかし、与党によって出された改定案は、長期収容問題を根本的に解決しようとするものではなく、むしろ移民・難民の方の立場をますます危うくするものです(詳しくはこちら)。

今、日本社会で生きる移民・難民の方たちを取り巻く問題は、在日コリアンにとって決して他人事ではありません。入管の問題は在日コリアンの歴史とも密接に結びついているからです。
植民地支配からの解放後、在日コリアンは持ち出せる私財の制限ゆえ日本に留まるか、たとえ朝鮮へ帰っても政局の混乱や家族離散により生活の目処が立たないため、多くが日本へと舞い戻りました。再渡日した「密航者」を収容した施設は待遇がひどく餓死・病死者が相次ぎました。1945年以前から日本に留まっていた韓国籍・“朝鮮”籍の在日コリアンとその子孫は、1991年に入管特例法によって3世以降も「特別永住」資格を得ることができました。
しかし未だに政権の方針や考え方によって、一部の在日コリアンに対しても「出入国管理」をめぐり差別・抑圧・迫害が起こってます。また全体的な問題として、たとえ特別永住者であっても、①未だに退去強制の対象であり(入管特例法22条参照)、②未だに再入国許可制度の対象として、再入国許可の期限を過ぎた場合はいつでも在留資格が失われる危険と隣り合わせであること、③そもそも在日朝鮮人の中でも、未だに韓国籍と“朝鮮”籍者、あるいは1945年9月2日以前から引き続き日本に在留していた人・その子孫、そうではない人・その子孫(いわゆる「密航者」)との間に、歴史的背景は同じであるにもかかわらず在留資格・法的地位の差があり、それが是正されていないことなど課題は残っています。
そのような中、今回の入管法改悪問題は在日コリアンに対する日本政府の方針と密接に繋がり、両者ともに、現在進行形の日本の植民地主義・人種/民族差別(レイシズム)の現れだということができます。
今、一世や二世から続く歴史の証人として、在日コリアンが過去から現在への橋渡しをする必要があると感じます。また私たちは、人種差別撤廃条約が義務付ける反レイシズム法が存在せず、入管法のレイシズムが何の規制もかからないまま差別政策に利用されてきたことをよく知っています。

私たちは在日コリアンとして、移民・難民の立場を一層厳しくする入管法改悪に反対します。
入管法改悪に反対する在日コリアンの声を可視化すべく、賛同人を募ります。
また、呼びかけ人に若手の在日コリアンを募集します。

2021年5月16日

↓↓↓賛同人・呼びかけ人フォーム↓↓↓
*自身が在日コリアンだと思う方であれば誰でも賛同することができます。国籍、年代、ジェンダー、教育課程不問。
*「呼びかけ人」には、10〜30代の若手在日コリアンがなることができます。(もちろん、呼びかけではなく「賛同人」でも大丈夫です。)
*1世、2世、そして上の世代の3世の方々が闘ってきた経験に敬意を払った上で、敢えて10〜30代の若手在日コリアンのみを呼びかけ人としました。
*呼びかけ人には若手を可視化する目的でいつでもなることができますが、賛同文を公開する前に集まった呼びかけ人を「第一次呼びかけ人」(管理者の信頼できる範囲で募った人)とします。集まった賛同人の個人情報は「第一次呼びかけ人」の間で共有させていただきます。予めご了承ください。

お問い合わせ:ZainichiStatement@protonmail.com


【バナーのデザインについて】
入管の問題は日本の植民地主義の歴史からつながる問題であることを踏まえ、旭日旗を東京入管(上からみたパノプティコンの形)に見立てました。また、黒く塗りつぶされた部分の文字で、入管のブラックボックスを表現しています。そして、いつも透明人間にされてしまいながらも在日コリアンが歴史の中で闘ってきたことを示すために、透明だけど力強い立体的な文字で「在日コリアン」を表現してみました。色は入管法改悪問題の緊急性を訴えるために、黄色を使用しました。​​​​​​​

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